笠井トレーディングさんの0.8xレデューサをSkyWatcherのEvostar 72EDに使うときには, 試行錯誤の結果レデューサ(M48-T2変換リング付き)とT2マウントアダプタの間に10mmのスペーサを入れてバックフォーカスを71.5mmとしていた. (M48-T2変換リングの厚さ(6.5mm)を含む, つまりレデューサ本体の後端フランジ面からセンサまでの距離) それでAPS-Cセンサの四隅までそれなりの星像になる(よく見ると少し甘いが).
同じ構成で102SEDに使ってみたら, 四隅の星像が伸びてしまった.
それで, 102SED+0.8xレデューサの最適なバックフォーカスを探すためにレデューサとT2マウントアダプタの間に5〜20mmのスペーサリング(今回はM48のを使った)を入れてテスト撮影した. 場所は窓から見えるてきとうな所(笑)
撮影条件: 102SED, 0.8xレデューサ, スペーサ0〜20mm, M48-T2変換リング, T2マウントアダプタ, Fujifilm X-E2 (ISO5000, 5s, JPEG Lサイズで撮影, 9コマスタック)
なお, Fujifilm Xマウント用のT2マウントアダプタは厚さが約37.5mmあり, Xマウントのフランジバック17.7mmと合わせて約55mmのバックフォーカス.
以下の画像は4896x3264ピクセルのJPEG Lサイズ画像の中央と四隅を1200x900ピクセルで切り出してタイル状にしたもの.
スペーサなしの場合, 四隅もほぼキレイな星像で, わずかに星像が放射状に伸びているが, 3ピクセルくらい. スペーサ5mmでは伸びが若干増し, 10mmでは, なるほど前回の画像のように四隅の星像の伸びが少し目立つようになる. スペーサをさらに増やせば四隅の星像はさらに伸びる結果となった. スペーサ20mmでは彗星の尾のようになって15ピクセルくらい伸びている.
ということで, 102SEDに笠井さんの0.8xレデューサを使うときはスペーサなしで接続すべし.
追記: もうちょっと撮ってみた
ちゃんと撮ろうと思って撮り始めたとたんに薄雲が攻めてきて3コマで中止になったケースだが, 星像の確認には使えるのでスタック, トーン調整してみた(ダークもフラットなし). 四隅の星像もこのくらいなら大丈夫:-)
【了】