新出雲ウィンドファームという風力発電所は, 2009年の竣工当時, 日本最大の風力発電所だったらしい. 26基78MWで現在は7位. ユーラスエナジーホールディングスという豊田通商系の電力会社が運営する.
近所で西の水平線が見えてしかも街灯りのない所というのはかなり限られてきて, その候補になりやすい海岸近くでは風があると波しぶきが飛んできてカメラとか望遠鏡とか並べていられない.
しかし, 海岸近くでも高い丘ならば波しぶきの心配はまずない. 天気によっては強風が問題になるかも知れないが...
上記の風力発電所は十六島(うっぷるい)海岸の標高150mくらいの丘の上にあって, 尾根づたいに並ぶ風車の間を, 一般車も通れる道路が通っている. その中の風車の傍らに, 西側が開けたところを見つけた.
〜風が強かった日〜
天気予報で風速4〜5m/sの日に行ってみたら, たくさんの風車の音がオドロオドロしく, 実際の風以上に嵐の中にいるようなホラー感覚だった.
ともあれ, 結果は...
SX2赤道儀にSD60SS+ASI533MCというコンパクトな撮影系で, なんとか風にも耐えてくれた:-)
この写真↑の右側は西で薄明が残るが海なので漁船がいなければ灯りはない.左側は南東方向で市内の灯りがかなり入る.
この場所は風が強いので, 風があたらない窪地へ移動して102SED+0.6xレデューサのテスト撮影もやってみた. 結果的に, APS-Cではやはり周辺は使えない. ASI533では何とかOKか?というところ. (このテストはED屈折用0.6xレデューサII(!)を使用)
センササイズは, APS-Cの縦が15.8mm, ASI533は一辺11.3mmである. APS-Cの縦の72%がASI533の一辺ということになり, APS-Cの真ん中のいいとこを採った感じ.
ASI533MCでのテストではカペラのゴーストらしきものが出ている. CBPフィルタをセンサの直前に入れているのが影響したのか??
0.6xレデューサIIと旧型は, カメラ側の接続がM42x0.75のT2ネジか, M48x0.75ネジかの違いだけらしく, 前回の人工星テストと結果はほぼ同じ. ASI533MCのセンササイズならば, 拡大すると四隅の星像がやや大きく, 同心円状に伸びていることが分かるが, まあ許容範囲とする. 102SEDを430mm F4.2にできるということで.
2つに増殖してしまった0.6xレデューサ, 旧型はカセグレン系に使ってみようか...
とりあえずなんか撮ってみた↓
〜無風で快晴の日〜
一方, 4/1はウソのように風のない無風で, 快晴の風力発電所を再び訪ねてみた. 彗星はさらに位置が低くなっているが, 透明度が先日よりよさそうだし, おひつじ座α星ハマルの傍らにいる彗星を85mmレンズでポラリエでお手軽撮影でもしようかと思ったが....
全部(ダークとかバイアスとかもぜーんぶ)撮り終わった後で, 彗星の写ったコマがすべて流れていて画角がだんだんずれてしまっていることに気づいたTT おそらく, ポラリエのスイッチが"1/2"となっていたのだろう(OFFから3クリック回したところが本来の位置なのに2クリックした記憶しか無い). ということで期待した彗星のまともな写真は撮れずTT
唯一彗星が一応写っていたのは, 試し撮りの10s露出の1コマだけ.
彗星撮影中にこの写野の中をISSが横切っていくというイベントもあったのだが, これでは...orz
あとは広角で, 無風で止まっている風車たちと, 夕景. 無風だったので余裕で景色を撮れた.
彗星の光度はもう少し明るくなるらしいが, 日の入りは遅く, 彗星は低くなっていくようなので, このくらいで終わりかも...と思う.
【了】