風来坊@真幸福知

風来坊@真幸福知

始まりは坐禅会のご案内, 思いつくことを何でも書いていたら星空系に... Started with Zazen session info. now almost astrophotos. 시작이 참선회 안내, 이제 별하늘 사진들.

工作! 「5cm 8倍 クローズアップ・ビノ」

良い双眼鏡が高いのは, 正立像を得るためのプリズムのコストによるところが大きいのだろうと思う. プリズムを抜いたら像がひっくり返るが天体望遠鏡と同じで, 口径や倍率からすると天体望遠鏡のファインダ並のモノということになり, 逆にファインダみたいな安価な望遠鏡を2個束ねたら, プリズムレスのコスパ最高でクリアな双眼鏡になる(と思った).

前にKenkoクローズアップレンズAC No.5(f=200mm)を使って5cm 8倍望遠鏡を作ったのだが, プリズムレスで"抜け"の良い双眼鏡への野望を実現すべく, もう一個作って束ねてみた.

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アルカスイスと微動雲台を駆使して目幅調整と左右の光軸調整をやりやすくしてある.
(微動雲台Slik SMH-250はポータブル赤道儀の極軸調整に使ってたが剛性不足で使わなくなっていたモノ, 部品の中でコレがいちばん高かったりする(笑))

付いているアイピースはKenko-Tokina PL25mmで8x, 傍らにあるのがCelestron SR4mm(ヤフオクで800円くらい!)で50x. 8xは問題なく視野のかなり端までクッキリだが, 50xで月をみたら縁に盛大な色収差だった(笑). それでも8xでは見えない細部が見えるので, 土星の輪っかとかまで行けるかな?とちょっと期待できる. (明け方, 金星の半月形は見えた!)

新しい方(右)の接眼部は, 2"-M48(塩ビ管に接着), M48-T2, T2-10mm延長リング, T2-1.25"アダプタとつないでいる. T2-1.25"はSVBONYのもので長さ調整できるのでフォーカシングに使える. T2-10mmリングをとるとASI385カメラを取り付けて合焦でき, M48ネジのところにフィルタを挟める仕様になっている.

と, ありあわせながらいろいろ考えたけど結局8xでボーッと天の川界隈でも観望するのがいちばん楽しそう. 次に彗星が来たら...というのも期待できる :-)

(ちなみにNikonはキャップだけです)

クローズアップレンズNo.5望遠鏡の材料をまとめておく(前回からの変更を考慮).

  • Kenko-Tokina ACクローズアップレンズNo.5 φ52mm 1500円くらい
  • 塩ビパイプ VP50 ホームセンター ホームセンターで25cm等の短尺 200円くらい
  • 2"-T2アダプタ 1500円くらい
  • SVBONY T2-1.25"アダプタ 2000円くらい
  • ターナーアクリルガッシュ ジェットブラック(内面の黒塗装) 20mL 300円くらい
  • アイピース Kenko PL25mmの旧製品(Scorpioさんで在庫限り特価2200円), SVBONY 23mm(アマゾン約1500円)など
  • 三脚座 なんとかする(笑) (t10mmアルミ板にUNC1/4"ネジを切り, M4ビスで鏡筒に固定, とか)

三脚座を除き8000円くらい. 結局, 9x50ファインダー(新品)より高くなってたりしてる!? orz

ところで, このように単純に2本の鏡筒を束ねる双眼鏡は, たぶん口径5cmが上限になる. というのは, これが人の目の間隔より離れてしまうと両目で覗けないから. 双眼鏡でもっと大型のものはポロプリズムなり鏡なりを使って対物レンズの間隔より接眼レンズの間隔を小さくしている.

目の間隔は日本人の平均で男性64mm, 女性62mmだそうで, 5cm鏡筒に使っている塩ビ管(VP50)は外径60mm. 鏡筒をくっつけた状態でも女性で目幅が小さめの方だと覗けないかも. 小学校低学年だと平均52mmくらいということなので無理.

ちゃんとできた双眼鏡じゃなく, 適当に束ねて目幅と光軸の調整機構で何とかしていることにはメリットもある. 自分の目幅と左右の光軸にちゃんと合わせられるので, とても快適な双眼視ができる, 2つに分けて2人で使える(笑) etc. etc.

【了】