風来坊@真幸福知

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始まりは坐禅会のご案内, 思いつくことを何でも書いていたら星空系に... Started with Zazen session info. now almost astrophotos. 시작이 참선회 안내, 이제 별하늘 사진들.

ASICapが高画素・高速シャッターのキャプチャでフリーズする問題が解決した件

ASI533MCとASICap (Linux, Ubuntu MATE 20.04.5)で撮影しようとしてフリーズする問題と, それが解決した方法を書いておく.

ZWO社のASI533MCは1インチのスクウェアなセンサで約3000x3000pix.=9M画素. 以前から使っていた惑星用のASI385MC(1930x1000pix.=2M画素)よりかなり高画素でデータ量が多くなる.

撮影にはLinux (Ubuntu MATE 20.04.5)で動いているラップトップPC(LG gram 13, Core i5-7200U)で, ZWO社が提供するソフト, ASICapを使う. 最近この組み合わせでデータ転送量が多そうな条件でASICapがフリーズするトラブルが起こっていた. 発生する条件は以下のようなかんじ.

  • 画像サイズが最大の 3008x3008.
  • Image format が RAW16. (16bit RAWでSER形式またはFITS形式で保存)
  • Exposure が 1ms以下.

この問題は, もっとスペックの高いPC(Core i7のマウスコンピュータDAIV)では起こらなかった.

遅めのPCの場合にデータ転送や処理の関係で問題が発生するバグでもあるんじゃないかと思って, ASIStudio (ASICapを含む一連のソフトのパッケージ)を最新のv1.7(2023/2現在)に更新してみたが, ASICapはバージョンが変わっておらず(v2.6.3), 問題の状況も同じだった.

ZWO社のWebサイトでサポート情報(https://www.zwoastro.com/support)を調べるとコンタクトとしてEmailがあったので, メールで問い合わせてみた. 翌日に回答がきて, "USB trafficeの値を変えてみてフリーズの問題が改善するかみてくれる?"と言われたので, やってみたら, 解決 :-)

ASICapの画面(↓Skinをダークにして使っている)で"Control"セクションの右下(Gainの横)にある"・・・"ボタンを押すと"More Control"というダイアログボックスが出る.

ここで"Camera"タブの上の方に"USB Traffic"があり, デフォルトでは"Auto"になっているようだが, Autoのチェックを外してスライダーを動かして少しずつ下げてみる.

とりあえず"80%"にすると, 問題の起こっていた条件(例えば露出1ms, RAW16)に設定してもフリーズしなくなった. Biasフレームで使う最速露出の32μsにするとフリーズ. 試行錯誤しながら, "75%"にしておけばたぶん安全でしょうということになった.

 

ASICapでフリーズが起こる場合, ここを調整すると治るかも.

 

この件, 後でググってみると, Windows版ソフトウェアの英語版マニュアル(ASI Cameras Software Manual, rev1.3 2017)に記述があった.

This is very important to adjust “USB Traffic” to a suitable value to match your PC, this depends on the USB controller. And you may need to adjust it lower if there is other device to share USB bandwidth with your camera.

と書いてあった.

それから, 星見屋さんのつぶやきにも情報があった.

キャプチャ中にフリーズしたり, 画像がブロック状に割れたりする問題(そういえばそんなこともあったような...)がUSB Trafficを調整することで解決できると書いてある.

 

【了】