以前, このように↓↓↓接着剤で糸を引かせて十字線を張るという工作をしたのだが...
Facebookの某マニアックなグループで自慢した(笑)ところ,「昔は蜘蛛の糸でやった」というコメントがあった. 蜘蛛の糸は丈夫でアイピースの十字線に使えるという話は私も聞いたことがあった. しかし私が若い頃すでに, それは昔のことで...と思って接着剤を使っていた.
公園を散歩していると突然顔に貼り付くあのクモの糸, ネバネバしている. 記憶している話が正しければ, 蜘蛛の糸にはネバネバしたのとそうでないのがあって, 蜘蛛はネバネバしない方を歩き, 獲物はネバネバにくっつくのだ.
夕方, 空模様があやしくなってきたころに恒例のわんこの散歩をしていると, まさに眼の前に立派な蜘蛛の巣が出現. 幸い顔から突入する前に気づき, 骨格となっているらしい対角線の糸を木の枝から外して, 通り道につき立ち退きを願おうとしたら, 指につまんだ糸は意外にもスベスベしていて, 引っ張るとかなり伸びて, しかもかなりの弾力と強度を感じる(!?).
ふと, 蜘蛛の巣で十字線の話を思い出し, この乾いた弾力のある丈夫な糸を50cmほど採取して手首にクルクル巻いて持ち帰った. それで巣は壊れたのか, どうなったかは覚えてない(笑)
雨もぱらついてきたことだし...と(わんこに)言い訳しながら散歩を早々に切り上げて... ルーペで糸を観察してみると, 複数の繊維からできていて弾力と強さはなかなかのもの. 不透明なので照明の散乱は接着剤よりずっと良さそう, 少し太いが...
工作は接着剤の糸より楽だった. アイピースの絞り環を台に置いて, そこに糸を張って遠くでスコッチテープで固定しておく. 環の四点に瞬間接着剤を1滴ずつ付けて待つだけ.
アイピースに取付けて照明をON. すると...
売り物にできそうなクオリティ(笑) 接着剤の糸より太くなったが, もともと付いてた金属線よりは細い.
以前作った接着剤の糸だと...
透明なので糸と光源の方向によってはほとんど光を散乱してくれないことがある.
蜘蛛の糸, あっぱれである.
あの巣の主に感謝. 今ごろは通り道じゃない安全なところに立派な家を再建していることを願う.
*祈*
追記: その後(10/14)
あれから一雨降って, 本日は数日ぶりの晴天. 例のクモは私の屋台骨(?)拝借による宅の損傷もものともせず, 以前より10cmくらい高い位置に立派な家を再建していた.
先日はいきなりの行動に出て考えなしにいちばん丈夫そうな枠の糸を採ったのだが, 十字線を張ってみたら少し太すぎた気もするので, 本日は細目の糸を選んで採取してきた.
机上でライトで照らして肉眼で(もちろん老眼鏡)ギリギリ見えるくらいの細さだった(背景が黒ならもう少し見易かったかも).
予備の絞り環にそれを張って, 先日のものと比べてみると芸術的に細い十字線になった. これは末永く使わせていただくことになりそう.
気持ち悪かったジョロウグモが少し愛らしく見えてきたりする(笑)
ちなみに, この件でクモの糸について検索してみたらいろいろ研究論文が出てきた. 奈良県立医大の大﨑先生という方が長らく研究されている.
