ポータブル赤道儀の極軸調整用の微動架台としては, スカイメモS用のものが単体で1万円ちょいで買えて, この種の道具の中ではいちばん安価と思われる. 結局これをスカイメモS又はポラリエ(旧)で使っているが, なかなか良い. もっと丈夫で良さそうなものがあるが, けっこう高い(K-ASTECHのとか).
それを別のことに使ってるときに他のポタ赤(ポラリエ)を使いたいという場合にもう一個こういうのが欲しいわけだが, 何か組み合わせてもっと安く, もっと丈夫に, もっとコンパクトにできないかと, しばらく考えていた.
以前, ポラリエをガッチリ固定する方法としてモノタロウで入手できる「ターンブラケット45B」を使ってみた. 垂直微動をDIYしてみたりもしたが...極軸を合わせる時, 水平方向の微調整は三脚の脚をちょっと動かして何とかなるが, やはり垂直はちゃんとした微動が欲しいところ.
某熱帯雨林系通販などでNeewerなどのブランドで出ている「三脚レベリングベース」は, 3つの軸のネジで傾きを調整するモノで, このサイズで微動付きで3/8インチネジは数少ないかも. 大きいのは5/8ネジ(測量器用?)だったり, 小さいのは微動がなかったりする.
レビューを見ると, そのままでは剛性不足だがちょっとした改造で使えるかも知れないと思われ, お値段4000円前後. ターンブラケット(2個で1000円ちょい)と組み合わせたら5000円ちょいで安価な垂直微動付き架台になりそう. もしかしたらスカイメモS用の架台よりコンパクトで丈夫になるかも...と期待は膨らむ.
それでNeewerのレベリングベースを入手してみると... やはりそのままでは微動ネジを固定してもグラグラだった.
ちなみに, このレベリングベースの上下は, 下は3/8インチ雌ネジ, 上は3/8インチ雄ネジとなっていて, 上の雄ネジは裏側から六角レンチで外せる(ネジロック剤で固定されてるので力ワザで).
さて, レベル調整する3つの軸は下からM3ビスが入っていて, そこにスプリングがあって, 荷重がかかると垂直方向に動いてしまうし, 水平方向の回転力に対して弱い. このスプリングは大きく傾けてセットするのでなければ実は不要かも. ということで, 改造~
ビスはネジロック剤か接着剤で固定されていて, 力を入れればはずれた. M3x20のようだが, スプリングを抜いた時の必要な長さに合わせてビスをM3x15に交換, スプリングを取り除いてワッシャだけにし, ネジが少しの抵抗で回るくらいのクリアランスで締め付けて固定(ネジロック剤)した. 微動を固定したときの剛性は, これで大幅に改善.
完成!
SkyWatcherの三脚(3/8インチネジ)に載せたところ. ターンブラケットの方は, 上にはM6のネジ穴を1つ追加してミニアリミゾを付け, 下はφ6.5のバカ穴を真ん中にあけて, 1/4インチボルトでレベリングベースに取り付けてある.
スカイメモS用の架台と並べてみると, 結果的にサイズはあまり変わらないかも.
まあ, お値段ほぼ1/2で, 水平微動はないけど同等の道具ができたってことで. いや, ミニアリガタの値段が入ってなかったTT
さらに... 工作中にAstroStreetのサイトをちょっと覗いたら, スカイメモS用と似てるけど重心が低そうなのがスカイメモS用と同じくらいの値段なのをみつけてしまつたorz
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