風来坊@真幸福知

風来坊@真幸福知

始まりは坐禅会のご案内, 思いつくことを何でも書いていたら星空系に... Started with Zazen session info. now almost astrophotos. 시작이 참선회 안내, 이제 별하늘 사진들.

ボウズx3+旅人x1の星見

久しぶりの晴れで某高地の駐車場に行くと既に車が数台, お店(機材ともいう)が開いているところで人々が話しているので始業前のあいさつに行くと同好会のT氏と他2人(暗いので顔が見えないところからのコミュニケーションはいつもスリリング(笑)).

お店を広げたところで曇ってしまったのでしばらく歓談の時間ができて, 1人は遠くからの旅人で全国の星見スポットを回っているという方, 自分を含む他3名は同じ市内の同い年のボウズであることが判明. これがそろって星にハマっていてしかもここでバッタリ会っているという不可思議に神秘を感じながらの交流と観望と撮影の一夜となった.

相変わらずはくちょう座を攻めているのだが, ちょうどその辺りの雲がどかないので火星に筒を向けてみると, ちょうど大シルチス辺り(写真で真ん中右上のインド半島を逆さにした感じのところ)がこちらを向いていてなかなか良い.

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火星(9/14 23:42): R200SS 賞月観星10mmアイピースで拡大, UV/IRフィルタ, ASI385MC, ASICapでキャプチャ gain 313/15.8mm 4000コマ撮って10%スタック (AS!3), Gimpでwavelet処理

はくちょう座のベイル(網状)星雲は今シーズンはこのくらいということに...

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Veil nebula (NGC6992 6960): Nikkor Ai-S ED180mm F2.8=>4, Kenko LPR1 filter, X-E2, ISO6400, 3min x 10 stack

20cmF4で片方だけアップ

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Veil nebula (East) NGC6992: R200SS, GSO 2" coma corrector, SVBONY CLS filter, X-E2, ISO6400, 3min x 15 stack

↑南中の前後で赤道儀をひっくり返してカメラの角度を180度回したりしているので, ホントはスパイダーの十字の光芒が出るはずがカメラレンズの絞りみたいにたくさんトゲが出てしまった. 周囲のトリミングが多いのもひっくり返した後の構図が少しずれて「パンの耳」が広くなったからTT

夜半近くなってカシオペア座が高く昇ってくると, ハート & ソウル星雲. これも180mmにLPR type1フィルタで撮ってみると...

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Heat & Soul nebula (IC1805 1848): Nikkor Ai-S ED180mm F2.8=>4, Kenko LPR1 filter, X-E2, ISO6400, 3min x 15 stack

KenkoのLPR Type1とSVBONYのCLSフィルタは540nmくらいから640nmくらいの波長(黄緑〜Hαの手前?)がバッサリ切られる特性が似ていて, 星が多いところの淡い星雲を写すのにそれなりの効果があるということかも.

画像処理で仕上げる時に背景の黒(灰色)のカラーバランスがなかなか微妙で, 後になって赤みが強いとか青みが強いとか不満を感じて直すこともよくある. ふと, 作業中にかけている老眼鏡(IT用のブルーライト低減が強いやつ)が影響しているんじゃないかと思った. これをかけているとRawTherapeeで背景のカラーバランスをAutoにした時の画像が赤みを帯びて見えてしまうが, 実はそれでよかったのかも.

追記: 実はGimp 2.10を使い始めたりしている

さらに, 上の写真のうち180mm望遠レンズのものは, 実は後でGimp 2.10で処理し直している. 今更知ったのだが, Gimp2.8まで(Ubuntu 18.04に入っている)は色の深さが8ビットに限定だったのに対し, Gimp2.10では16ビットや32ビットの処理ができるようになっているらしい. すると, 16ビット処理をするためにわざわざRawTherapeeやDarktableなどを使う必要はなくなる. Ubuntu 18.04でも, snapを使えばGimp 2.10が使えるので使ってみたのが上の結果. ハート & ソウル星雲をRawTherapee + Gimp 2.8でやってみたもの(下)と比べると, 赤い星の周囲の赤フリンジが若干ましになっているような気もする.

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Heat & Soul nebula (RawTherapeeで16bit処理した後Gimp 2.8で8bit処理)

今時のすごい屈折系でなければ, レンズはフォーカスの少しの違いで星のまわりに赤や紫のフリンジができやすく, そういう色の境界では処理の仕方によってそれが元のデータ以上に目立つこともあるらしい.

Gimp 2.10では, メニューの "Image" => "Precition" で

  8bit 〜 32bit の integer または floatの選択

  "Perceptual gamma sRGB", "Linear light" の選択がある.

画像を読み込むと元の画像のカラーの設定によって選択されるようだ.

気になるのはPerceptual gamma と Linear lightで, 前者では2色の境界に別の色の線ができることがあるが後者では自然な感じになるみたい. 既存の画像を読み込んでからここをいじったらどうなるのかは???だが...

追記2: コマコレのバックフォーカスが...

上のR200SSで撮ったのや今までのBKP150のはAstroStreet GSO 2" コマコレクターを使っていたが, コマコレの後ろにすぐにマウントアダプタとカメラをつなぐとバックフォーカスが不足であることを今更ながらに知る. GSOのはコマコレの後端から75mm±5mmに焦点面を置くのが良いらしい. 現状では56mmくらい. 他社のは55mmくらいのが多いのでこれでいいのだろうと思い込んでいたTT

Evostar 72EDにフラットナーを付けた場合の写真と比べて, BKP150R200SS+コマコレで撮った星像が今ひとつ甘い気がしていたのは長焦点で風で揺れるからだけではなさそう. (F4のR200SSは四隅でコマ収差がかなり目立ってトリミングしていた)

コマコレとマウントアダプタの間に入れる延長筒を探してみると, シュミットさんにM48ネジ(コマコレの後ろがこのネジ)のついた延長筒の光路長16mmというのがあった. これを入れたら少しマシになるか...!?