風来坊@真幸福知

風来坊@真幸福知

始まりは坐禅会のご案内, 思いつくことを何でも書いていたら星空系に... Started with Zazen session info. now almost astrophotos. 시작이 참선회 안내, 이제 별하늘 사진들.

春の銀河祭(?)+α

言葉にさまよう

「春の夜空は天の川(銀河)がなく星数まばらだが, 天の川の外が見通せるので銀河系外の銀河がたくさん見える.」

この文, まじまじと見ると意味不明である.

そもそも「galaxy」に対する訳語が「銀河」となっている(天文学辞典 » 銀河)のがよろしく無いのではないかと思ったりする. 「銀河」は読んで字のごとく銀の河, そもそも「天の川」と同意である. 問題は, 日本語でgalaxyの訳語をまじめに作らなかったところにあるんじゃないかと思われる. 昔は「小宇宙」と言われてたような気もするが..

英語と対比すると

Milky way=天の川=銀河, この正体は我々の属する渦巻き形の小宇宙で, これを「銀河系」という

galaxy=宇宙の構成要素(小宇宙), 我々のいる「銀河」と同じレベルの要素, これを称して「銀河」という(我々のいる小宇宙の名前を一般化してしまった)

Milky way galaxy=銀河系, 天の川銀河(「天の川」「天の川」みたいな変な用法だが, 一般化してしまった「銀河」を使って我々のいる小宇宙のことを特定するのにこう呼ぶらしい)

嗚呼, 「galaxy=小宇宙」と定義を定着しておけば, 専門外から意味プーと見られるような文が乱造されることはなかったはずなのに...と嘆いてみる. しかし「銀河」は「小宇宙」より一文字少ないから「銀河」の狭義(天の川銀河)と広義(一般に小宇宙)の意味を理解してさえいれば文字が節約できて便利なのかも知れない(嘆息).

ところが, ここで新たな展開. galaxyの語源を調べてみるとギリシャ語で「γαλαξίας」=ミルクの道ということらしい. これは結局日本語の状況と似たりよったりではないか!? ギリシャ語由来のgalaxy(意味はMilky way)を一般化して「小宇宙」を指し, Milky wayである我々の小宇宙を特定するのにMilky way galaxy.

日本の天文学用語もこれに倣ったのか!?

そして諦める. 「銀河」には広義と狭義の意味があります. m(. .)m

諦めて銀河祭

春は天の川がなく, 撮影意欲をそそられるカラフルな星雲などが乏しいが, 北斗七星周辺やおとめ座やかみのけ座の銀河団(galaxy cluster, 銀河系の外の遥か遠い銀河たちの集まり)の中を覗けばいろいろと見どころがある.

NGC2903: しし座の「ししの大ガマ」の西(右側)にある銀河.

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(BKP150+GSOコマコレ, X-E2 ISO3200, 3min x 12枚スタック)

Coma B付近: かみのけ座銀河団. 約3億光年先にある. 中央の2つのボォっとしたモノのうち左側がComa B(NGC4889)と呼ばれ, 銀河中心に巨大ブラックホールがあるらしい. その周囲に散らばる小さい似たようなモノは星じゃなく銀河.

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(BKP150+GSOコマコレ, X-E2 ISO3200, 3min x 10枚スタック)

M89(右上), NGC4551と4550(その下), M58(左), NGC4567-4568 (Butterfly galaxy) (下の2つくっついたの), NGC4564(その上): おとめ座銀河団の一部.

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(BKP150+GSOコマコレ, X-E2 ISO3200, 3min x 10枚スタック)

M49(右), NGC4535(Lost galaxy of Copeland; 左上の棒渦巻き), NGC4526(これもLost galaxyと呼ばれる?; 左下の2つの星の間): ここもおとめ座銀河団の一部

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(BKP150+GSOコマコレ, X-E2 ISO3200, 3min x 10枚スタック)

他にも...

Atlas彗星 (C/2019 Y4): 壊れてしまったが気になって撮り続ける. まだしばらく明るさを保つか?

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(BKP150+GSOコマコレ, X-E2 ISO3200, 3min x 10枚スタック(彗星基準))

PanSTARRS彗星 (C/2017 T2): こちらはしばらく明るくも暗くもならずマイペース.

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(BKP150+GSOコマコレ, X-E2 ISO3200, 3min x 5枚スタック(彗星基準))

夜半をすぎると銀河(天の川)が昇ってくる.

さそり座〜いて座の天の川

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(Fujinon XF18mm F2=>4, X-E2 ISO3200, 3min x 5枚スタック)

アンタレス球状星団M4(アンタレスの右上に球状星団NGC6144も写っている)

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(ES72ED+笠井フィールドフラットナー, SVBony CLSフィルタ, X-E2 ISO3200, 3min x 5, 6min x 2枚スタック)

NGC6334(右下), NGC6357(左上): 日本では出目金星雲, 彼岸花星雲とも. 英語だとCat's paw nebula (ネコの肉球星雲), Lobster nebula (ロブスター星雲)

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(ES72ED+笠井フィールドフラットナー, SVBony CLSフィルタ, X-E2 ISO3200, 6min x 4枚スタック)

激安SVBony製CLSを使ってみたら, 中間の波長域がバッサリ切られるのでかなり光量が落ちて露出時間がかかるが, 散光星雲の輝線はくっきり写るみたい.

夕方の金星: この度の宵の明星での最大光度までもうちょっと

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(BKP150, GSO 5x Barlow, ZWO ASI120MC-S, 2000コマ撮って5%抽出スタック(Registax6))

夜明け...

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Social distance 50m (笑) あちらはどんな写真が撮れたのだろう?