朝のテレビで, 趣味でお茶をしている人が, 千利休のころには正座をしていなかったはず, 正座というのは江戸時代の後半になってやっと広まった比較的新しい座り方だという話をしているのを見て, へぇ〜と思った.
調べてみるといろいろ記事がある.
思うに, 日本人の正座というのは世界でも稀に見る体に悪い座り方なのではないか? 某国の口の悪い人は, 日本の正座はそもそも罪人が裁かれるときの座り方だなどということもある.
上の記事を見ると, 江戸時代に武家から庶民にひろまったらしいが, 江戸幕府は足がしびれるような座り方を作法として強いておいて, 城内で敏捷な動きを封じるというセキュリティ上の意味もあったのではという説も書かれている.
はっきりしているのは正座は膝にとても悪いということだ. 齢をとって膝をこわさないうちに生活習慣から正座を追い出したら, 日本の医療負担は減ったりするのだろうか?
足のしびれや膝の痛みに悩まされず, 落ち着いて話をしたり仕事をしたりするには, 半跏趺坐くらいがちょうどいいのではないかと思ったりする.
女性が着物を着た時は正座しかない..ということになるかもしれないが, 着物が今のようにスリムになって正座するしか無いようになったのも江戸時代のことらしい.
日本には, 案外「最近」できた一時の流行りのような慣習をいつの間にか「伝統」として動かしがたくしてしまう悪習があるような気がする.
当たり前と思っていることも, いちいち振り返って本当の意味や価値を再考することが必要かも.