先週しばらく雨続きのときにStellariumを眺めていると, 5/23(土)の新月の夜にほうき星がM81-82銀河の近くにきてうまい構図になることが分かって密かに期待していたら, 有難く夜は快晴.
いつもの所に行ってみると, 新型コロナの騒動も落ち着いてきた新月の週末の快晴とあって, 同好の方々も数名.
この彗星, 彗星としては長期間明るくも暗くもなく適当な明るさでそこらへんをウロウロしてくれて, たまに良い構図を作ってくれた. 目的だった彗星と銀河の集合記念写真が首尾よく撮れたので, 天の川沿いに...
ここ↑は3月にも撮ったが180mmF2.8をポラリエに載せると風で揺れるらしく, オートガイドのGPD赤道儀(いつの間にか軸がGP→GPDに変わっていたりする:-)のウェイト軸にくっつけてリベンジ成功.
420mmにAPS-Cサイズで北アメリカとペリカンのいい感じのところがギリギリおさまる. 淡い星雲でF5.8だと3minは不足で5〜6minが妥当なところかも.
フラット補正
光学系の「口径食」などによる周辺減光を補正する「フラット補正」は面倒なので今までしてなかったが, 銀河や彗星の淡い所などを「あぶり出す」ためにトーンカーブを急峻にすると周辺減光が見苦しくなるので最近やり始めた.
24インチIPSディスプレイに一様なグレーの画像データを表示しておいて, 無限遠にフォーカスした光学系を至近距離から覗かせ, 星を撮る時と同じ絞りとISO設定で撮影した画像を使っている. (Sirilでpreprocessで使用)
望遠鏡や望遠レンズはそれでなんとかなるのだが, 広角レンズの場合は少々厄介だ. (それで上の天の川の写真はフラット補正なし, 周辺減光がある)
画角が広いとディスプレーからの入射角による輝度の変化が影響して, 実際の光学系の周辺減光以上に周辺減光した画像が撮れてしまい, それを使って星空のコマのフラット補正をすると, 過剰補正(逆に周辺が明るくなる)となってしまう.
発泡スチロール球などを使う方法もあるようだが, それも面倒なので, フラット画像の明るさ分布を修正したもので試してみた. ディスプレイの撮影画像のトーンカーブの傾きを75%, 50%と減らした画像を作り, それをフラット補正に使うということ.
トーンカーブの傾きを75%に落としたフラット画像を使うと...
まだ若干過剰補正な気もするしノイズが増えたようであまりきれいでない. しかし方法としては使えそうな感じ.
#広角レンズ用のフラット画像: ディスプレーを撮った画像のトーンカーブの傾きを70%くらいに落として使うべし. (上の例はFujifilm XF18mmF2=>F4)