先日, 子の就活の話からはるか昔の就職前のハプニングのことを思い出して書いたが, 思うに人生の大事な節目には往々にしてハプニングに見舞われるものらしい.
その昔, 国立大学の「共通一次試験」というの(その後長らくセンター試験と呼ばれていたがまた改名するらしい)があって, 私はその世代だ. 1月半ばの共通一次試験の朝は雪が降った. いつも高校へは片道6kmを自転車通学していた(どんな天気でも)ので, いつものように自転車で会場となっている近くの医大に向かった.
バスの後ろについて走っていると(バスが風よけになって少し寒さがゆるくなる), バスがとまった. ブレーキをかけると, 圧雪の上で自転車は転倒し, バスの後ろのバンパーの直前まで横になって滑った. バスの乗客や乗降する人からは死角, 見られたとしたら後ろの車だが, 誰にも何も言われた記憶はないので見られなかったかも. 怪我もなく「きれいに滑ってしまった」という感覚だけ覚えている(笑)
二次試験のときに初めて東京に行った. 何故か元気な母方の祖父がついてきてくれて(よほどどんくさい子と思って心配されてたかも), いっしょに品川プリンスホテルに泊まった. 「受験生の宿」とかいって旅行社の受験生向け企画みたいなので予約したので, 他にも受験生がたくさんいた. ぶらぶらしていたらそういう連中と出会って話し込んでしまった. 夕食の時間になっても部屋に戻らない私を祖父がすごく心配して探していたという事件があった. 携帯電話もない時代だから. 部屋の暖房がやたら暑くて寝苦しかったり, 試験前夜にお腹をこわして苦しんだりもしたが, まあ受かったので結果オーライということで.
ちなみに昨日は子が就職面接で上京し同じホテルに泊まっていたので思い出してしまった.
大学院生のとき, 同じ研究所内の別の先生の助手にならないかという話をいただいて面接を受けたことがある. そのときなぜか研究のレジュメを作っておくのをすっかり忘れていて(他の書類は揃えたのに), 面接30分前に気づいて冷汗をかいた. しかし火事場の馬鹿力とはよく言ったもので, PCの前にすわって20分でレジュメを作って必要部数印刷して面接会場に走った. 結果は, 私は落ちて既に博士号を持っている別の人が採用された. 今思えば, 大学で研究者になってもたぶん私はうまく行かなかった気がする. 後に就職した研究所が私には合っていた.
僧堂に修行に行く時に危うく電車に乗り遅れそうになった, というのもある.
直近では, 人生の節目というわけではないが, 米国で開かれた学会に行く時にESTA (VISA免除でも事前申請が必要というやつ)をとっていなくて, 空港のチェックインで気づいて焦った. PCとWifiがあったのでその場で申請してOKとなった. それ以前に米国に行ったときはまだ研究機関職員だったのでその辺の手続きを外国出張を担当していた旅行社がしてくれていたのだと思う.
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人生における大小の失敗談は枚挙に暇(いとま)がなく年を重ねるごとにリストが長くなるものかもしれないが, 「大事な時には何かが起こる」なので「時間に余裕を」を後代への教訓(プレゼント)として遺しておく. 前半が所謂Murphy's law, 後半がto go beyondのオールマイティでリーズナブルな秘訣ということで.
ちなみに, モーゼとかイエス・キリストは生まれるや否や生命の危機にさらされている. 重要人物ほど試練は大きいということなのだろう.
Merry Christmas!! イエス様誕生日おめでとぅ! ♪♫