わたしは幸か不幸かいわゆる「就活」の苦労を味わったことがない.
バブル崩壊前夜の1990年代中盤, 理系の大学院生は売り手市場, 研究分野に関連する研究機関で研究室のOBもいるところを恩師から紹介いただき, 二三コンタクトして見学に行き, そのうちひとつの試験を受けて入社(入所?)することができた. こんな話を子(文系の学生)に話せば「あなたは違う世界の住人だから全く参考になりません」と視線が語る.
それでも密かにハプニングがあったりする. 未発表なので暴露しておく.
その就職の試験を受けに行く日の前夜, 研究室で深夜まで何かやっていてアパートに帰ると, 翌日試験を受けに行くための旅費(現金)がないことに気づく. クレジットカードとかスマホ決済もないしATMもその時間は閉まっている. 翌朝はATMが開く前に出発しなければ間に合わない. それでしばらく悩んでから, 交番のお巡りさんに事情を話してお金を借りようとしたが, けんもほろろに断られた. 次に目に入ったのが交番の近くのコンビニ, そこの店員さんがその時コンタクトできる唯一の人. 店員さんに話をしたら幸いにも個人的にお金を貸していただけた. 1993年, 尾山台駅近くのサンクスだったかampmだったか...である. 翌日試験を終えて帰ったらすぐに満面の笑みで店員さんにお金を返した. その節は真にありがとうございましたm(. .)m
子はコロナで留学先に戻ることができず, 結局日本でリモート授業を受けながら, 就職活動もすることになって苦労している.
またひとつ, 「お祈りメール」をもらったようだ. 周知のように, その世界では不合格のお知らせは「お祈りメール」と呼ばれる(「...就職活動が実りあるものになりますように心よりお祈りいたします」などと締めくくられる). それでも内定もひとつは頂いているようなので少し気は楽になったかも知れない. それでユーモアのセンスも回復してくる.
「◯◯は祈ってくれなかった」とかいう. 大きい会社は祈らないのだろうか?
「お祈り0円」 マクドナルドは笑顔だが, (就活対象の)会社はお祈りを0円でしてくれるらしい.
「お寺や神社よりも気前が良いかも.」(笑)
お後がよろしいようで.