納期に追われて忙しい時なのに...密かにこのようなプロジェクトが進んでいた(笑)
GPDの出番がなくなってた
SX2赤道儀を入手してから出番がないGPD赤道儀だが, 結果的に↑このようなカタチで使うことにした. SX2に比較したGPDの長所はこんな感じ.
- 5Vモバイルバッテリーで一晩以上動く.
- 重さは同じだが少しコンパクト. 赤緯軸なしだとかなりコンパクト.
- 設計上バランスウェイトがSX2より多く必要なので, ウェイトを使う方法では重量で不利だが, ウェイトなしだとコンパクトさが活かせる.
スカイメモSの不満
ところで, 小さい望遠鏡(Evostar 72ED(7cm屈折)とKenko SE-GT102M(102mmマクカセ))のお手軽観望架台としてはスカイメモSを使っていた.
これはこれでとても軽くて良いし使えるのだが, ちょっとヤワなことの他に, 赤経軸の修正ボタン(モーターの倍速スイッチ◁ ▷)が押しても反応が鈍いという不満がある. 高倍率で観望している時に本体のボタンを一生懸命押すと動いちゃうし.
それで一度, このボタンの機能をリード線で外に引き出せないかと思ってフタを開けてみたりもしたが, 回路の基板を外すにはギアとかも外す必要があって面倒なのであきらめた.
GDPの赤経軸の利用
そのような事情からこの工作に手を出すことになった.
手もとにあったビクセンのアリガタクランプを赤経軸に付けたらよい(いわゆるガイドパック的な). 直接つけようとすると, 赤経軸と赤緯軸を接続するネジは1/4UNC (Φ6.35mm) で間隔70mm, アリガタクランプの穴は, 大きさはいいのだが間隔60mmで合わない. それで, 間に一枚アダプタが必要となる. ヤフオクとかでその手の部品を作って出してるのを見かけた気もするが, わりと簡単そうなので作ってみた.
↑8m厚のアルミ板を85x85mmにカットして角を20mm落としてある. 中央は極望が見えるようにするΦ約12mm. 赤経軸への取付けは左右の1/4UNCの70mm間隔. 8mmの肉厚では六角穴付きボルトの普通のは頭を沈める穴が作れないので六角穴つき皿ネジを使うように. 前後のはアリガタクランプ取付けのM6ネジ穴で60mm間隔.
右の皿ネジ穴の下にあるのはΦ3.2で, 極望照明のリードを通す穴.
↓アリガタクランプの方も, 極望が見えるように真ん中の穴(もともと1/4ネジ穴)をドリルとリーマで広げてある.
極望照明: CR2032電池ケース(スイッチ付き)にLEDと330Ω抵抗x2(明るさ調整)をつなぎ, LEDと抵抗はアルミ板の内側に貼り付けて, 電池ケースはアリガタクランプの横に貼り付けた.(最初の写真で見える)
↓照明の具合はこんな感じ.
収納箱
コンパクトになったGPD赤道儀を, コンパクトに(ミラの車内で場所をとらずに)収納する適当なケースが無いかと見回すと, こんなものが.
他に, ナンバホームセンターの「NB-13」とか「ST-13」という規格の工具箱, B5ファイルが入るサイズの「収納ボックスS」などがいい感じのサイズでフタ付きのものがあるが, このフタなしの箱はミラの座席の下に入る高さであることが大きな利点. それでこっちにした. 座席の下に入れとくとホコリが入りそうなので, ペラペラのフタを取付けた.
これでミラのデッドスペースに潜ませてお手軽観望に持ち出せる.
(けっこうな収納マニアかも(笑))
おわりに
このようにお手軽化されたGPD赤道儀(本体)は5.5kg. もとの赤緯軸込みだと7.5kgで, 基本的にウェイト(もとは1.9または2.8kg使用)を使わない使い方になるし, 三脚はゴツいHALじゃなくガイドパック用の小さいのになるので, 実質的に約半分の重量とサイズで安定感のあるGPD極軸を運用できるようになった.
スカイメモSが1kgちょいであることを考えるとずっしり重いが, 高倍率の観望では断然こっち.
撮影に使う場合も, スカイメモSよりは風に強く, 望遠レンズでの成功率が増えることが期待できる. ガイドなしのお手軽トラッキング撮影となると, PE(ピリオディックエラー)がどっちが小さいかということになる. スカイメモと比べてそれほど良いとは期待はできないかも. オートガイドはどちらでも可能.
PEチェックしてみようかと...
いや...シゴトシゴト(汗)