※注意: マニアックな話題につき一般の方は読み飛ばしてください.
Facebookに"Budget Astrophotography"(お手頃機材で天体写真)というグループ(3000ドル以下の機材で撮った写真に限定)があって, スタンスが合うので参加している. そこの会話にしばしば出てくるのだが, 欧米では(?)誰かが機材を買うと曇る(or 嵐が来る)というジンクスがあるらしい. 今年の日本の夏はみんなが機材を買ってるのか!? あるいは逆に, 晴れない夜空を眺め続けると機材がやってくる幸運に恵まれるのかもしれない.
SX2赤道儀
というのが前置きで, 先日◯◯オクで待望のSX2赤道儀が出てきたのでがんばって入手した.

そもそも,
わがままを言ってるので, 今どきの赤道儀には縁がないなぁと思っていたのだが, Vixenが2014年に発売したSX2赤道儀は本体の重量はGPDと同じ(実測7.5kg), バランスウェイトが少なくて済む設計なのでトータルで装備の軽量化ができるかも, さらに自動導入機能のないシンプルなStarbook Oneとかいうコントローラもある, というのを知ってしまった. 不満はサイズがGPDよりでかいのと12V電源がいることだけだが, そこは克服できそう.
ということで, ◯◯オクで出てくるのを長らくウォッチしていた.
ちなみに, 最近◯◯オクでよく出ているSX2以前のモデル(SXW, SXD)はDCモーターでレスポンスが不人気なようだし, コントローラの旧Starbookが..... また, 上位機種のSXD2やSXPはステップモータだが重い. 軽さと欲しい機能で絞るとSX2の一択になる. 仕様についてはここ↓によくまとめられていて参考になった.
このブログの方はSX2のStarbook Oneの機能不足(自動導入なし, PCに繋げない)と, その機能を追加すると上位機種より高くなるなどの点を問題点としているが, それを好む当方のような人は変人ということかも(笑).
VixenのSXシリーズ以外には, Kenko-TokinaやSkywatcherから販売されているSE II (HEQ5)やEQ6PRO, EQ6Rをちょっとだけ考えたが, 前者はウォーム歯数が135 (GPDは144, SXシリーズは180)なのと少し重い(10kg), 後者は評判良さそうだが重い(本体で>16kg)ので忘れることにした.
さて, 届いたSX2を確認すると極望がはずれていたがそれは締め直して調整してOK. あとは大丈夫そう. 動かしてみると, GPD(+EQ5用モーター)と比べてバックラッシュがとても小さくモーターの動きもスムーズ, さすがベアリング5個入りでステップモータである. PHD2のガイド信号がちゃんと伝わることも確認.
SX2の収納ケース
Vixenから販売されている専用ケースは高価なので眼中になく, 合う大きさの工具箱などを探していたのだが, いくつかのブログでSX系赤道儀にぴったりと紹介されている品があった.
これが"リングスター スーパーストッカー RS-395-C".
近くのホームセンターにはなさそうなので某熱帯雨林系通販で購入し, 赤道儀の収納ボックスに仕立てた. PPフォームを底と側面につけて, SX2本体と1.9kgウェイト2個が入るように. トレーにはコントローラ, ガイドスコープ, ケーブル類, それから自作の0.5kgウェイト. これだけのウェイトでR200SSも対応できる. 隙間にPHD2ガイド用のレッツノートも入る. これだけ入れて16.9kg.


気づいたら上のブログの方と比べて赤道儀本体の入れ方が三者三様に異なっていた. 好みの問題か(笑)
ちなみに, GPDの場合(Evostar72EDのケースを改造して収納している)は, バランスウェイト3.7+2.8kgとコントローラを入れて17.5kg.
GPDの場合, R200SSのオートガイドには3.7+1.9kgで微妙に足りず2.8kgを入れていた. 自作0.5kgウェイトは最近作ったが, これを使えば2.8kgを1.9kgに変えてもいいかも. そうすれば2.8-(1.9+0.5)=0.4kgの減量ができて17.1kgとなる. それでもSX2のいろいろ入った箱より若干重い. また, そもそもあまり重くない望遠鏡の箱を改造したものにこれほどの重量物を入れているので持ち運びにも神経を使う.
かくして期待通りSX2はGPDと比べて赤道儀本体が多少かさばるが機材のトータル重量は減って収納箱も持ちやすく腰にもやさしいものとなった. 今後ガイド精度が上がってボツのコマが減り, 老後まで元気にプチ遠征できることを願う.
まずは...晴れた一夜が欲しいTT...