カメラ用望遠レンズにASIカメラをくっつけて電子観望を手軽にするために, ポラリエに載せてしまえという案.
望遠鏡(R200SSとか72EDとか)は星雲などを撮るのに1時間くらい放っとかなければならないことがあって, その間に何をするのか?
ポラリエで広視野の撮影を同時にするのは定番だが, 何か眺めたりしたい気にもなる. しかし望遠鏡も赤道儀も長時間露出中では触れない.
そこで...
NeewerというメーカーでパノラマヘッドとLブラケットの安いのがあって, パノラマヘッド2個とLブラケット1個を組み合わせると, ポラリエの上にのる赤経・赤緯軸(粗動のみ)の片フォーク型赤道儀になる. ここに電視観望のセット(カメラのレンズ+ASIカメラ)+ファインダーを載せると, 簡易電視望遠鏡ということになる.
ポラリエ+自由雲台だけだと, 向けられない方向があったり, 導入するのがたいへんだったりする(望遠レンズの場合かなり視野が狭いから). たとえ粗動だけでも赤経・赤緯軸があれば星図を頼りに天体を導入するのは相当楽になる.
上の写真の構成はNikkor ED180mmにASI385MC(1/2インチセンサ)で, 視野はほぼ15cm F5反射望遠鏡の直焦点でAPS-Cセンサに相当するので, 天体の導入にはファインダが必須.
庭でテストしたら, 使いやすい.
トリミングも何もしていないので縁にガイドずれのパンの耳がある.
ASIStudioに入っているASILive (ZWOが配布しているソフト)でLive stackすると, 数秒〜1分くらいの露出で数コマスタックするうちに, 淡い星雲がPCモニタ上で浮かび上がる.
この片持ちフォーク架台はカメラを載せるときにも使える. 自由雲台だと赤道から離れたところに画角を取る場合に, 縦横を経緯線に沿わせて「上が北」になるようにするのが難しいが, この架台ならカメラを縦または横で載せれば画角は経緯線に沿ったものに拘束されるのでやりやすい. 軸回りのバランスもなかなか良さそう.
ドイツ式の「強化キット」と比べて軸回りのモーメントを増やさないので風にもそれなりに耐えるかも.