昨年秋までにR200SSの斜鏡・主鏡を笠井のモノに交換していた. 斜鏡は小さめの63mmで, 主鏡が5mmくらい厚くなったので斜鏡との距離が詰まりさらに斜鏡はタイトな感じになった. それで周辺減光が悪化してるはずで心配していた.
その後撮影に使ってみていたが, 昨年11月までに撮ってたのをやっと料理する気になって仕上げた. 結果的には大丈夫そう.
鏡筒の現状はこんな感じ↓
主鏡, 斜鏡(スパイダーも), 接眼部は笠井のやつ.
アリガタは, ビクセンのは切り欠きがあって固定箇所を滑らせられないので一般的なのに変え, 赤緯のバランスを取りやすくしてある.
黄緑色の鏡筒キャップはケーキを焼くシリコン皿のφ23cm(9-1/4インチ)がピッタリで, さらにバーティノフマスクをキャップ内側に紐でくくって納めている.
コマコレ(キャップの手前)をSkyWatcherのF4コマコレに変更している. これはM48-Nikon FマウントリングとNikon-Fuji Xマウンドアダプタを介してFujifilmカメラにつながる. CMOSカメラのASI533MCの場合は, コマコレの後端にM48-1.25"アダプタを付ければバックフォーカスが合うはず.
ノーマルより少し重くなったが, 使いやすさはなかなか良い感じ.
さて, 撮影テストの結果は....
光学系はR200SS改+SkyWatcher F4コマコレで, Fujifilm X-T20(APS-Cサイズ, ISO3200)で撮影したもの. この構成のフラット画像を確認したら, 周辺光量(四隅)は中央の82%くらいになっていた. 結果的にフラット補正でなんとかなる感じ.
輝度レンジの広い中心から周辺までを何とか出そうと露出を変えたコマを合成しているが, トーン調整がなかなか難しい. まだ中央部に不自然さがあるがこのくらいで... スパイダーの光条がなんか乱れた感じで, この後光軸調整した.
光軸調整した後での撮影は....
光条は改善している(と思う). よく見ればまだ粗はあるが, このくらいで妥協しとくことにする.
ちょうこくしつ座銀河とらせん状星雲は秋の南天の低い所にあるので, 撮れる機会がなかなかない. 以前(2020年秋)撮影したのがここ↓にあるが, どうでしょう?
以前はR200SSノーマルの状態(少し斜鏡が傷んでもいた)にGSOの2インチコマコレを使って撮っていた. ここらへん↓にもそれによる画像があるが, 比較するとこの度の撮影結果は中心から周辺まで星像がかなり改善したのは確か. (画像処理も上達したらしく(笑)仕上がりが全体的に向上しているのもあるがそれはさておき, 星像だけ見ても)
鏡だけじゃなくコマコレもSkyWatcherのF4コマコレに変えているし, どこが効いているのかが明確でないのがアレだが, このコマコレはかなり優秀というウワサで, それはその通り効いているのかも知れない. 最初の頃のは赤道儀も現在のSX2じゃなくGPDなのでガイド精度の差も星像の大きさに影響があったかも.
気になっていた小さめの斜鏡もAPS-Cなら周辺光量はフラット補正で何とかなりそう.
ということで, いろいろやった結果として全体的にも星像のまとまりが改善し, 以前はトリミングする必要があった周辺部まで星像の乱れがない感じで, 小さい斜鏡もそれほど問題なく, R200SSの改造はDSO撮影にも良かったみたい.
そもそも小さい斜鏡は惑星もよく見たいという目的で選択しているわけだが, 光軸を詰めた後ではまだ惑星を見ていない. これはそのうち...
【了】