SA GTiでオートガイドをやってみたらDECの動きが変な件, DECのモーター回りをばらして確認してみて, 速度が低速の場合にモーターの回転そのものがぎこちないということが分かったが, 仕方ないのでせめて減速ギア以降に変な抵抗が無いように注意深く組み立てて, とりあえず庭撮りでオートガイドのテストをしてみた.
赤道儀のコントローラのSynScan Pro(スマホ)では, ガイドの修正速度の設定をDECはSidereal(恒星)にした. これが設定できる最大値. (RAは0.5x Sidereal, たぶんこれがデフォルト)
しかし, これでも先日と同じ, DECの修正が効かない症状が出た.
ちなみに, 矢印キーのモーターの速度は"0"〜"9"の数値で設定するが, これはSynScan Appのマニュアルによるとこうなっている↓ (速度は恒星の動きとの比)
数値 | 0 | 1 | 2 | 3 | ... | 8 | 9 |
速度 | x0.5 | x1 | x8 | x16 | ... | x600 | Max |
なので, ガイドの修正速度"Sidereal x0.5"というのはモーターの速度"0", "Sidereal"でも"1"に相当し, いずれもモーターの回転自体がカクカクする低速条件になっている. ちょっと一生懸命動いてもらわんといかん.
それで, PHD2の設定でDECの"Aggressiveness"を上げてみた. (デフォルトは100?) 200まで上げたら... DECの修正がうまく行くようになった!
まとめると,
- SA GTiのDECが, モーターが低速(設定の値0, 1)の条件でスムーズに回らずカクカクした感じで, 指示(ボタン押すとかガイドの修正信号とか)が短時間だと回転しなかったりする. これが個体の問題なのか仕様の問題なのかは不明.
- DECのガイドの修正が, 信号は出ているのに効いていない場合はAggressivenessを200くらいに上げるとなんとかなる.
- ウォーム & ホイールの当たり調整は強く締めすぎてはいけない. ガタが無くなるか無くならないかのギリギリを攻める(笑)
- SA GTiは見た目はガッチリしているが基本的にヤワでクランプを締めても力をかけるとたわむ. ポタ赤の拡張と割り切るべし.
DECのガイドの件, これでたぶん一件落着ということにする.
テスト撮影で1〜2時間くらいガイドしながらのライブスタック(1コマ1分)をしてみた結果はこちら↓
月明かり(月齢6.8)と目の前の公園の街灯の光害がある庭撮りにしてはまずまずの出来:-) (春の夜にしては透明度も良かった)
SA GTiにC5だと, 2〜3時間の撮影なら外部電源もいらず, こんな感じ↓のお手軽セットになる.
撮影(ASILiveまたはASICap)とオートガイド(PHD2)兼用のPCは5年以上前のLG gram 13だが, このモデルは"Notebook fly project"というYoutube動画でプロペラを付けて飛んでいて, 他社のPCを圧倒する飛距離を出すバッテリー持続時間を誇る(笑).
ガイドスコープはファインダー脚にくっつけている.
GOTOならファインダーいらないんじゃないの?と思ったが, 最初のアラインメントでC5くらいの長焦点(レデューサつけて約800mm)だと, 目的の星がFOVに入ってこない. また, 撮影対象が一発でFOVに入らないこともあるので, 5cmファインダはあった方が良いという結論. 300mmくらいの短焦点なら不要.
SA GTiのオートガイドがこの調子でコンスタントにうまく行くならば, SD60SSとC5の「小さいものクラブ」で, (SX2と比べて)超絶ポータブルに大きめの散光星雲から小さめの銀河や惑星状星雲までカバーできるかも.
Zzzz...