風来坊@真幸福知

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始まりは坐禅会のご案内, 思いつくことを何でも書いていたら星空系に... Started with Zazen session info. now almost astrophotos. 시작이 참선회 안내, 이제 별하늘 사진들.

2月の広島と岡山で...瞑想と宇宙(2)

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井原市星空公園

山陽はとにかく晴れが多い. 岡山県天文台があるのも当然である. 洞松寺の近くには「美星町」(びせいちょう)という町がある. 1954年に4村合併で町になった時に, 町内を流れる美山川と星田川にちなんで美星町となった. 1989年には街の灯による光害(星が見えなくなっちゃう)を防止する条例を全国で初めて制定し, 天文の町として町興しをした. 今は井原市編入され井原市美星町. 町の天文施設もあり, 標高513mの高台には「星空公園」があって予約すれば天体観測機材を使用することも可とのこと.

ここはTBSのTV番組で「日本三選星名所」のひとつに認定されている. 長野の南牧村(なんもくむら)と石垣島, そして美星町観光協会の3つが協力して星で町興ししているらしい.

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夕方から快晴, 夜半すぎに雲が出始めるまでここで...

写真はFujifilm X-E2 ISO3200, 30秒xたくさんスタック(数枚〜30枚くらい), Nikkor 200mm F4開放, 手動ガイド(瞑想ともいう(笑)).

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<↑さんかく座の銀河 M33>

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<↑ペルセウス座 2重星団>

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<オリオン座の三ッ星の左端の馬頭星雲とか(左上)〜オリオン大星雲 M42(下)>

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<↑スバル M45>

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<↑ふたご座の散開星団 M35(右側), 左の明るい星2つの間にクラゲ星雲の頭(赤いもやもや)が写っている>

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<↑おおいぬ座シリウス(右上, 一番明るい恒星)とM41(左下)>

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<スバル〜ペルセウス座のカリフォルニア星雲(左上の赤いの); レンズをNikkor 50mm F1.4=>2.8 にした. フォーカス甘い..>

ニコンのNew Nikkor 50mm F1.4という中古レンズのフォーカスが甘い気がしている. 昔のレンズ(今のような非球面研磨技術がなかった?)はかなり絞らないと星にはダメかも. (F2.8でギリギリ, F4でまともという話もあった=> Ai Nikkor 50mm F1.4: A's balcony blog)

ところでこの日は21:30くらいにカノープス(日本では南の地平線ギリギリに顔を出すりゅうこつ座α, 恒星の中でシリウスの次に明るい)が南中する. 南中するタイミングで南の地平線まで雲がない条件のときだけ見ることができる. 中国では南極老人星, 寿星とも.

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<カノープス(中央やや下の明るいの); Canon G7X ISO800, 10秒, F2.8>

カノープスは見える時間や場所が限られていて計画的にアタックしないと見られない. 最近はStellariumなどPCのプラネタリウムソフトがいろいろあって, どの星が何時にどの辺に見えるか簡単に確認できる. そのご利益で生まれて初めてカノープスを見て, 写真も撮ることができた.

出雲の冬は雲の合間に撮って雲が出たら撤収という比較的短時間勝負. 岡山のように一晩中快晴だと, 30年前からタイムスリップして来ました的な「手動ガイド」での写真は疲れ果てる. 写真はスカイメモなど手放しガイドしてくれる機械に任せたい思いに駆られる(修行が足りん!? 笑).

夜半に薄雲が出てきたのを言い訳に写真は終わりにして, 雲間にのぞく春の銀河たち(M51, M81, M104など)を8cm望遠鏡で探してみた. 遠い銀河は天の川から離れて星のまばらなところにあり, 小さい望遠鏡では地味に見える. 若い頃ほとんど見たことがなかった. 暗い天体(3cmファインダでは見えない)は望遠鏡に導入するのも簡単でなく, コツだけじゃなくけっこう詳細な星図がいる. ここにもStellariumのご利益あり.

この星空公園に数時間いる間に, 結構人が来た. やはりよく知られた星見スポットだけあって, 来客にはマニア(写真撮ってる人もいた)じゃない人の方がかえって多い. 多くはカップルで, 「星すごいね」「やばい」とかキャピキャピした会話が聞こえる. 車のライトで撮影中の写真がダメになるのはちょっと...だが, デジタルカメラで30秒露出をたくさんとる今のスタイルなら2〜3枚潰れても大した損害ではないので, 昔と比べたらとても心が寛大である(笑). (フィルムのカメラで30分露出が突然のライト照射でパーになったりすると...)

近づいて来たら唐突に出現して(発見されて)驚かれないように, ある程度の距離のところで「こんばんは〜」と声をかけるようにしている. 手動ガイド(修行)に疲れたタイミングのときは, 望遠鏡でオリオン大星雲など(要するに見栄えのするやつ)を見せてあげると結構感動したり喜んだりする. 最後の来客は香港からの観光客のお父さん. 話しかけてもあまり反応がなく"Ah~, I speak English"とか言うので外国の人と気づいて英語で話しかけたら結構よくしゃべる. 通じるやつ(しかも共通の趣味)がいたと思って安心したのかも. 倉敷のホテルから妻子が寝静まった後に, googleで見つけていたこの場所にひとりでカメラをもって来たとのこと. カメラ2〜3台?を出して忙しそうに写真をとっていた. 家族旅行の合間のチャンスだから必死の様子(笑).

この「星空公園」, 標高が高いので空気は良い. しかし瀬戸内の明かりは恐るべし, ここでも東〜南側の低い高度の空はかなり白っぽい. 暗さは山陰の方がいいかも(笑). ちょっと山陰の空を見直したりする. 上の写真たちのできは, 天頂付近はなかなか良いが, 少し下がった所だと期待したほどではない. それから, ちょっと来客が多いかも.

おしまい. zzz