風来坊@真幸福知

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好きくない最近の日本語

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(写真と記事はあまり関係ありません)

出雲から東京へ行くにはJALの飛行機を使うことが多い. すると, 機内誌にある浅田次郎のエッセイを読む. すると, その影響を受けてか自分もとりとめもない文が出てきたりする.

さて, 最近の言葉. 以前は見なかった言葉が一般に使われているのを見て, 違和感を感じ続けるということがこのところ起こっている. 自分の日本語センスも古くなっているのだろうか?と思ったりする.

「せめぎあう」?

歴史の番組などでよく聞く言葉かもしれない. 歴史を見れば争いごとが絶えない現実のためなのだろう. そうでなくても, 「争い合う」という見慣れた言葉が時々「せめぎあう」で置き換わっているのを見かける. 辞書を引くと「せめぐ(鬩ぐ)」とは「(1)互いに恨む,争い合う, (2)恨み嘆く」とある(三省堂スーパー大辞林). なんだか恨みがましい言葉である. 現代の「せめぎあう」という用法は本来のものとはずれているように見える. 互いに対峙して攻撃しあう様子に対して(「攻める」〜「せめぐ」?)適当に使った人がいて, そこから拡散したんじゃないかと疑う. なんか変で好きにならない.

「期待値」「経験値」:  ゲーム用語の拡散?

NHKのアナウンサーでさえもこんな言葉を使う. 文脈から察するに各々, 期待の大きさ, 経験の豊富さという意味らしい. これはおそらくゲーム用語の「〇〇値」, つまり登場するキャラクタの能力や属性を数値化した指標を意味する言葉が現実世界にはみだしているのだろう.

しかし, 例えば「期待値」というのはもともと数学用語で, 一連の事象を表す数値とその発生する確率を掛けあわせたものの和, つまり確率を考慮した平均値を表す言葉だ. 辞書を引いてもこの意味しか出てこない. この本来の意味が忘れられて「期待の大きさ」という意味が拡散している感じが悩ましい(いや, 本来の意味の方は多くの人がもともと知らない?)

一方, 「経験値」の方は辞書の(1)にゲーム用語, (2)には「転じて一般に経験の度合い」とすでに書かれている(三省堂スーパー大辞林). orz

ああ, 一億総ゲームオタク化が進行中!?

ところで, 「経験値」の方は理工系では別の意味で使われる. 「◯◯が△△の□乗に比例する」というような数学的関係がいろいろな所で見つかるのだが, メカニズムが複雑で因果関係ははっきり分からないけど実験するとそうなっている, ということはよくある. その時にこういう関係式を「経験式」といい, 実験によって求められた比例定数を「経験(的)定数」, その値を「経験値」ともいう. つまり理工学でいう経験とは実験や観測による事実のこと.

言葉にいろいろある背景が忘れられてゲームの世界に侵食されているような気がするのは私だけ?

え? 「好きくない」が変?