【から(韓)くに便り】ジャパンスクール没落の理由 黒田勝弘(1/2ページ) - 産経ニュース
産経の韓国通, 黒田氏の記事.
文在寅政権発足以来, 韓国政府は日本や米国との関係を敢えて悪化させ民族主義的独自路線を取る構えを見せつつ, 北との交渉の中で出てくる朝鮮半島非核化とか戦争終結という文言(駐在米軍の撤退を意味するキーワード?)からは結局, 従来の安保体制を離脱して中国に取り込まれてしまうんじゃないかという不穏な空気が漂う.
その韓国で外交官たちが従来の出世の王道?だった日本駐在を忌避しつつあるという.
韓国の外交官たちの東京駐在を嫌がるひとつの理由は政権の姿勢に「忖度」しているのかもしれない. 韓国では政権が変わるごとにまるで違う国になったかのように善悪の基準も逆転する. 肝心なところでは政治的姿勢を明らかにしないという「思慮深い」人々も目にする.
他の理由として, 福島第一原発事故による放射能を未だに恐れている(東京駐在で!!)ということもあるとのこと. たしかに, 韓国の大学の原子力工学の先生が数年前に福島の現場を視察したときに, 奥さんが「行かないで」というのを振りきってきたとか, 大学院生が福島の現場を見学する研修に行くのを家族の反対であきらめたということもあった.
ネットに流れる情報の9割がたはマユツバと思っているが, 韓国語で検索すると特に公的機関や会社の公式ページよりも個人のブログ記事が多くヒットする. 交通機関の路線や時刻表, 観光情報なども, 出てくるのはほとんどがブログ記事という実情. 福島や日本, 海産物などに関しては放射能にまつわる怪談じみた話が数えきれない.
私が韓国にいた期間, 福島第一原発事故の放射線の影響がホントのところどうなのかと知人から尋ねられて話をしたことが何度かあった. その中には, 国際結婚家庭の多い教会で, 日本から来た奥さんが旦那が放射能を心配して実家に帰省させてくれないとか, プサンの人たちの集まりで海産物の汚染が心配でずっと海産物を食べていないという人もいた.
今年の12月にも韓国の学生さんが福島の見学に来るということでお手伝いをする予定. 韓国の人たちに本当の日本と日本人を知ってもらうということは, とても重要で多くの努力が必要と思う.
韓国の「독도는 우리 땅(ドクトは我々の土地)」というスローガンに対抗して「竹島は日本固有の領土」と言いたい気持ちもわかるが, それよりも現実のありのままが本当はよく知られていないということが近い将来を考える上でもっと深刻.
先の黒田氏の記事によると, 逆に日本の若い外交官たちは喜んで韓国に行くという. 近くて便利だけど難しい相手と対する場所に仕事のやりがいを見出すというのは, 日本の若い官僚には希望があるということかな...