公開シンポジウム「国家と宗教―その関係を問う」
主催 一般社団法人富山県平和大使協議会
後援UPF-Japan 2023年10月11日
於 富山県民会館
ノーカット版↓
ダイジェスト版も出ている↓
政治と宗教について, 政教分離の真意などがテーマとなっているが, 現在の状況から, 世界平和統一家庭連合(家庭連合, 旧統一教会)の解散命令請求の件についていろいろ語られている.
人選が痛快だ.
司会: 窪田順生氏 (ノンフィクションライター)
パネラー: 徳永真一 弁護士, 仲正昌樹 金沢大教授
面白い人を3名集めたから話がとても痛快でおもしろい. 少し長いが, 聴いてみる価値がある.
仲正教授はおもしろい. (マイクを離しがちでたまに聞きづらいがw) 若い頃旧統一教会の信仰を持っていたことを広言されている. 東京大学CARP(原理研究会)で活動していたとのこと. 仲正教授は家庭連合の元会長(コンプライアンス宣言があったころ)の徳野英治氏と面識があるらしい. 徳野氏は金沢大学出身で, そこに接点があったのか, それとも東大CARPでか分からないが... 徳野氏に, お前は社会常識がないから教会には向かないといって追い出された(?)とか, 冗談か本当かおっしゃっている(笑)
余談だが, 徳野氏は私も面識があり, 私が大学院生のときに「国際指導者セミナー」という米国での3週間の研修ツアーに参加した時の団長だった. 大学院生20名ばかり, 自分は賢いと思っている傲慢で血気の盛んなのを連れて, 米国の建国の歴史やキリスト教に根ざす伝統を学ぶツアーだった. 彼らをいろいろ心配しながら世話し, 教育し, 行程をマネージするマネージャとしての徳野氏の姿勢が私はとても印象に残っている.
このシンポジウムの内容は話が多くてとてもまとめる気にならないが, ひとことで面白い. ちょっとだけメモすると...
徳永氏の話で, こういうのがあった.
- 10/12に宗教法人審議会を開き, そこで解散命令請求の意向が審議されるというが, 「過料請求」についての地裁の判断も待たずに解散命令請求が出されるというのは無理がある
- 何故こんなに解散命令請求を急ぐのか, これは, 紀藤氏など霊感弁連の弁護士や左翼系活動家たちがかつて関わり, マスコミも沈黙してきた4300名以上の統一教会信者に対する拉致監禁による強制棄教のことが明るみに出ることを恐れているのではないか?
- 統一教会がなぜ叩かれているか, いじめられっこだ. 昔, 民青は怖くていじめられなかった. 夜中にどんな仕返しをされるかわからないし, 彼らすぐ刑事告発する. 今の家庭連合は頑張ってはいるかもしれないが, まだ世の中にアピールする方法があるんじゃないか?
仲正教授の話.
解散命令を出せと騒ぐ霊感弁連が, 学問的には意味のない, 差別と侮辱の道具でしかないと結論付けられている「マインドコントロール論」を未だに振りかざしているのは, 「現役の信者たちは頭がおかしいから話をきいてはいけない」という暴論で当事者たちの証言を封印し, 「拉致監禁の罪状」を隠蔽しようとしているから, という話はなかなかスパイスが効いた説得力がある.
ともかく, 仲正教授と徳永弁護士がボケとツッコミの掛け合いのようで愉快なシンポジウムで少し元気がでた.
宗教に関わる話になると, 中の人は教条的, 悪い意味で優等生的になりやすく, 誤解を恐れて控えめな発言になりやすいかもしれない. 外の人で話題にするのは, 攻撃を目的とする人たちが多く, 意図的なのか歪んだ情報を鵜呑みにしているのか, 否定的, 攻撃的になりやすく聞いているとゲンナリする.
しかし, このシンポジウムの人たちは, 中の人ではないが人間としての尊厳, 一般的な宗教性, 法的な公正に対して理解をもち, 事実をつつみ隠さずに口に出して, 政教分離の問題や家庭連合という宗教の実態と周辺事情を立体的に描き出しているように見える.
だから, 面白く痛快である.
しめくくりの, UPF-Japanの魚谷氏のあいさつする顔が楽しそうでよかった.
【感謝】
