銀行のシステムトラブルが起こった, というと「みずほ」だ. なぜ何度もトラブルが起こるのか, ソフトウェアの品質保証に十分お金をかけてないの? と思っていたら, 事情は根深いらしい.
「現代」の記事2編.
システムの事情については「JBPress」の記事が詳しい.
第一勧業銀行, 富士銀行, 日本興業銀行の三行が合併して設立されたときに, 銀行システムを新しく構築するのではなく, 三行がもっていたものを引き継いでつなぎ合わせて統合するみたいなことをやったらしい. そこには富士通, 日立, 日本IBM, NTTデータの4社が関わるマルチベンダー体制とのこと.
ただでさえ, 各社の分担の境界にはコミュニケーションのギャップ, 仕様や責任の曖昧さが生じやすいだろうに, そもそも各々の銀行が過去から開発し維持してきたシステムを捨てずに引きずることで, めちゃくちゃ古いプログラムが今も残っているらしい.
今はもうほとんど使われないプログラム言語であるCOBOLが残っていて, 分かるエンジニアがもうすぐいなくなるとかいう話もある.
日本の銀行が業務が他国よりも複雑でシステムが複雑になる傾向があるとも言われるが, もっとも信頼性が高くリスクの小さい最適の方法が何かという技術的な問題を技術屋にちゃんと聞いて判断するということが経営陣にできないみたいな体質が, この国の, あるいは一般に大きな組織になるほどあるのかな?という気がする.
最近はやりの断捨離, 個人の持ち物には容易でも, 組織には難しいということ?
日本でいちばんでかい銀行だそうだが, それに見合う信頼を得ることが出来る体制になって欲しいものだ.
=祈=