風来坊@真幸福知

風来坊@真幸福知

始まりは坐禅会のご案内, 思いつくことを何でも書いていたら星空系に... Started with Zazen session info. now almost astrophotos. 시작이 참선회 안내, 이제 별하늘 사진들.

出雲科学館の天体観望会(8/6)

久しぶりに出雲科学館の天体観望会のお手伝いに行った.

観望会が始まる少し前, わらわらと人々が集まりつつある. 科学館さんは以前出していた25cm巨砲(?)じゃなく可愛げな95mmのVMC(Vixen式マクカセ?)で月をモニタに投影.

科学館では天文関係のイベントがいくつか開かれているが, そのうち同好会がサポートして行われるのが春から秋にかけて数回ある科学館の駐車場での天体観望会. 都合のつく同好会メンバーが自前の機材を持ち寄って一般の方に月や惑星などを見せてあげる感じのイベントである(時間内出入り自由, 曇天・雨天の場合は中止, 当日午後にWebサイトで開催有無の通知).

科学館のイベント・教室案内: https://www.izumo.ed.jp/kagaku/event/index.html

今回の開催はコロナ禍の自粛でしばらく開かれなかったり天気が悪かったりしてホントに久しぶりだった. そのせいか多くの来場者があり, 5台並んだ望遠鏡には列ができて約1時間半の観望時間があっという間だった. (C8, GS150CC, Ninja 320, ED103?が2台, FC100?)

夕方青空が広がったが暗くなり始める頃に東から雲が広がり...しかし暗くなった頃には空の広い範囲で星が見えるようになった.

まずは超定番の上弦の月, 次にこと座ε星(通称ダブルダブルスター), 次に球状星団M13を〜と宣言して導入しようとするのだが, 薄雲と街明りのためかファインダーで見えず待たせるのも何なのであきらめた. ヒラにあやまってから, ちょうど出てきた土星に救われる(笑).

小さいお子さんを連れてこられる方も多いのだが, 実は小学校前の子たちにとって望遠鏡を片目で覗き込むというのは案外難しいことらしい. 見えてなさそうな子には, 「片目を手でふさいでのぞいてごらん」と言ってみる. それで見える子もいる. 親御さんにはそのことを説明する.

かと思うと, 小学生で望遠鏡のタイプ(「カセグレンって初めてみた」)とか, 天体の名前に反応したり(「え, M13見たい」(すまん))する子もいる. (大きくなったら沼へいらっしゃい(笑))

望遠鏡を覗いている子に兄弟が触ると(「代わってよ〜」と肩を揺するとか)目がレンズにぶつかりそうになったりして危ないので, 「危ないから覗いてる人には触らないでね〜」という注意も必須である. かがんで覗いて頭を上げる時にファインダにおでこをぶつけることもあったり, 動きの活発な子供たちにはかなり気もつかう.

ともあれ, いつも頭上にあっても普段は気にも止めない生の天体の姿を自分の目で感じる体験はたぶんこの子達の将来に何か良いことをもたらすんじゃないかと思う.

 

月の反応(x120): 「すごっ」「クレーター見えた」「でかい!」(隣の望遠鏡より倍率高めにしてたから)

ダブル・ダブル・スターの反応(x180): 「.... あ〜見えた!」「きれい!」「わたしは2つしか見えんわ〜TT」「全部で4つってこと?」←「もういっこ間にもあります」

土星の反応(180x): 「細長いのが見える. あれが環?」「見えた!」「えー, ホントにあるんだ」「輪っかが浮いとる!」「う〜ん, 見えん... 見えた!」

 

ところで, アンタレス二重星であることを本日偶然に知り, 密かにトライしてみようと思っていた. 離隔は3"に満たないが光度差は0.9等 vs 5.2等で何とかなりそう. 位置角はStellariumによると275°だからほぼ西に見えるはず. 観望時間の終わる頃に, 360xで見てみると, 何とか伴星が見えた. 赤色巨星のアンタレスA(温度3600K)に対し伴星のBは温度1.8万Kで青白い. 回折環の2番めくらいの位置にチラチラする緑っぽいのがたぶんそれなのだと思う. 同好会の他の方々にも見てもらった.

最後まで残っていた家族が高倍率のアンタレスを見て, デカくて輪っかがあるので驚いていた. 高倍率の恒星像は回折環が見える説明をしたが, 伴星はちょっとマニアック過ぎて見えなそうだった.

 

【了】