風来坊@真幸福知

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始まりは坐禅会のご案内, 思いつくことを何でも書いていたら星空系に... Started with Zazen session info. now almost astrophotos. 시작이 참선회 안내, 이제 별하늘 사진들.

笠井 0.6xレデューサのバックフォーカス調整 → あまり改善せずTT

先日初投入した笠井さんのED屈折用0.6xレデューサ(旧型)について, バックフォーカスを変えて四隅の星像のチェックをしてみた. (鏡筒は102SED)

先日はとりあえずバックフォーカス55mm(T2の標準)でよかろうと適当にT2-35mm延長筒を入れて(バックフォーカス52.5mm)やってみたら, 四隅の星像が歪んだ(同心円状に少し伸びて, かつ矢印形).

このところ春の寒波やら花曇りやらで星でテストできないので, 人工星を使って, まずは延長筒を減らして比べてみようということで35mm, 20mmでやってみた. ちなみに倍率は35mmで0.62x, 20mmで0.69x. 0.69xならばF7x0.69=F4.8で, 他の屈折系*1と同じくらいに使える感じに明るくなる.

ところが...

延長筒35mm (0.62x, F4.3), カメラはASI533MC.

延長筒20mm (0.69x, F4.8), カメラはASI533MC.


 延長筒を減らしてレデューサとセンサを近づけてみたら, レデューサの効果は減っているが周辺の星像は改善してない. むしろ矢印形がより鋭くなって目立ってる感じもする.

右上の隅っこだけ, もう少しいろいろ延長筒の長さを変えてやってみた.

延長筒が長いほど, 隅の星像はトゲトゲしさが減って丸に近づいているような感じだが, 40mmまで行くとボケて大きくなっている. 結局35〜37.5mm (バックフォーカス52.5〜55mm)あたりで妥協するのかなぁ... まあ, F4.2で使えるのだからその明るさはR200SSに匹敵して魅力的ではあるが.

ちなみに全て画角中心でフォーカスを合わせ, そこでは同程度の良像になっている.

ということで, バックフォーカスを変えても周辺像はあまり良くはならず, バックフォーカス55mmくらいのところでいちばんマシな感じという, スッキリしない結果.

このレデューサについては, 周辺の星像が崩れてダメという話と, APS-Cサイズで良好という話がある. 良いという例は

あぷらなーとさん:  CAPRI 102ED(F7) + 0.6x RD, APS-Cで良像

天文中年さん: Vixen ED103S(F7.7) + 0.6x RD, APS-Cで良像

というのがある. VixenのF7.7で良いのは焦点距離が少し長いためなのかもだが, 笠井さんの以前の製品であるCAPRIで良好というので, この旧型レデューサがCAPRIに最適化されたものなのかもしれない...と思ったりする.

一方で

吉田氏「天体写真の世界」: Vixen ED103S + 0.6x RD, APS-Cで周辺はイマイチ

と, 同じ鏡筒との組み合わせでもイマイチという話もあったりする. 個体差か?

現行の〜II型はレデューサ後端がT2ネジではなくM48になっていて, カメラでフォーカスを得るためにはM48のカメラアダプタ(大型Tリング)が必要とのこと. 普通にM48-T2変換リングを介してマウントアダプタを使うとフォーカスが得られないと書いてある. 笠井トレーディングさんに問合せたら基本的に光学設計は同じと言われたが, 多少違うのか??

【了】

 

*1:SD60SS+0.8xRDとかEvostar50ED2とか, ともにF4.8