風来坊@真幸福知

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廃炉の人材養成の記事(ニュースイッチ/日刊工業新聞)から...

日刊工業新聞のブログ? 「ニュースイッチ」に福島の廃炉の人材養成の問題についての記事.

newswitch.jp福島の廃炉の仕事をやる若い人を育て, 集める...確かに難しそう.

一応現場は落ち着いていて作業環境もだんだんきれいになっているようだが, 変わりゆく現場の保守をやりながら40年(?)先まで文字通り前人未到の道を開拓して行かなければならない職場.

日本を救いたい人, いかが?

「大学が育てるのは"研究者"」の見出しで想起するのは, 事故の根本原因として私が思う組織構造. 事業者は規制をパスして運転する, 規制者は規則を作って検査する, 研究者は安全専門といえども研究論文を書くのが仕事, だれが安全規制の問題点や現場に潜む未知のリスクをチェックするのか? 今, 当時よりよくなっているのは, 世界的に規制が自然災害やテロなどかなり最悪の事態まで視野に入れてチェックしていることだが, 日本のこの組織構造は変わったのだろうか??

私は重大事故を専門分野とする研究者だった当時「研究者」の立場の無力感に苛まれた. その後地元でもっと現場よりの仕事を求めたが就職活動は不調に終わり, 結局いろいろあって再び研究をサポートする仕事をするようになった. 大学院の学生を見ていると, やはり卒業するために論文を出すのに一生懸命なので, 研究のターゲットがやや現実と乖離して, 結局論文を書くため? ということもありがち. 若い研究者も取り敢えず実績を求められるので同様. 学会発表などを聞いていると, 廃炉現場の課題が動機だといいながら, あまり現実的でない話だったりすることもある.

現実はおいといて面白そうな新しいものを創造するとか未知の原理を追求することはもちろんとても意味があるのだが, 現実問題を動機とする工学研究である以上, 問題解決につながらなければ無駄である. とくに深刻な廃炉現場を動機とするならなおさらである. 創造的な仕事と現実の解決...研究者はここで悩む. 実務者はここで研究者に愛想をつかす!? この件については研究してる人たちの智慧が(あるとすれば?)現場に活かされるような連携がうまく行くことを祈るのみ.

上の記事で指摘されるのは, 大学は研究者を育てるが, 現場はプロジェクトマネージャ, それも一般的な計画管理の上にイレギュラーなできごとに対処しながら前人未到の問題解決をリードするすごいマネージャを求めるというギャップ. 現場と大学をつないで専門的な素養と現場経験を積みかさねることができるようにする手立てが必要とのこと.

統計によると, 上の記事にもあるように原子力関連学科の学生数は事故後も一定の水準を保っているが, 原子力関連企業の就職説明会への出席は事故前に原子力以外の学生(電気, 機械など)が多かったのに対して, 事故後は原子力専攻の学生だけになっている.

これを見ると, 今の日本の大学で原子力関連分野に来ている学生たちは実際にそういう分野の仕事をすることを考えて来ている. 一方, 原子力のことを専門的に学ばない人たちにとって原子力は世間一般の風潮と同様(?), 敬遠の対象なのだろうか?

あえて原子力をやろうという若い人たちはよほど気骨があるのか, 変わっているのか, 冷静なのか, はたまた打算的なのか...分からないが, 日本が抱えてしまった世界一難しい問題を解こうという人材が集まることを, そしてそこに道がひらけることを祈る.

結局, 今の日本が困っていることを自分の仕事としようと言ってくれる志に頼るしかないような気もする.

合掌.